ふくいの木の魅力

ふくいの森林と環境

ふくい木ごころネット/森林ボランティアによる植樹風景

森林は、木材を生産するばかりでなく、水源のかん養、土砂災害の防止、快適な環境の形成やレクリエーションの場の提供など、私たちの暮らしに欠かせない実に様々な役割を果たしています。福井県の森林は、県の面積の約7割の31万haもあり、このうち4割の12万haは人が植林した人工林です。人工林は、手入れしないと健康に育ちません。森を守るためには、森を育て、木材をつくりだしてくれる林業を活発にすることが必要なのです。

地球温暖化と森林二酸化炭素の吸収・固定

地球温暖化が進んでいます

地球温暖化は、大気中の二酸化炭素が増加し、地球から放出されるはずの熱が逃げられなくなって、地球の気温が上昇するという現象です。地球の地表気温は、20世紀の100年間で0.6度上昇しています。地球が温暖化していることで、水不足や洪水の増加、食料生産への影響なども危惧されています。

ふくい木ごころネット/地球温暖化の推移と予測

森林は地球温暖化防止に貢献しています

森林は、光合成により二酸化炭素を吸収し炭素を貯蔵することで、地球温暖化防止に大きな役割を果たしています。日本の森林が光合成によって吸収する二酸化炭素は年間約1億トンで、これは我が国の二酸化炭素排出量の8%、国内の全自家用車の排出する量の7割に相当します。

木造住宅は第2の森林です

木が製材品になっても、木材の中の炭素は貯えられたままです。いわば木材は炭素の缶詰なのです。我が国の木造住宅全体では、1.3億トンの炭素を貯蔵しているという報告があります。炭素を固定した木材を使っている木造住宅は、第2の森林ということができます。

福井県の森林

ふくい木ごころネット/森林の面積 福井県土における使用割合

民有林状況県林業統計書:平成16年3月31日現在

民有林面積 人工林面積 人工林率 間伐対象面積 間伐対象林分
273,349 ha 117,272 ha 42.9 % 76,003ha(3〜9令級) 64.8 %

人工林面積(ha)福井県土における使用割合

※令級=木材の年齢を5年刻みで区分したもの。

ふくい木ごころネット/人工林面積

森のはたらき

県土を守る(水源の涵養、土砂崩れの防止など)

木材などを提供する(木材、きのこ、山菜など)

よりよい暮らしを提供する(居住環境を良くする、楽しみを与えるなど)

 森林は、毎年、お金に換算して約70兆円に相当する働きをしていると言われています。これは、国民一人当たりに換算すると年間約55万円となります。  福井県の森林は、年間約1兆800億円、県民一人当たり年間約130万円に相当する働きをしてくれています。

ふくい木ごころネット/森林の多面的機能の評価額

森林は洪水や土砂崩れを防ぎます

  • ふくい木ごころネット/洪水や土砂崩れの防止

    森は、洪水を調節し、水資源の確保の役割を果たしています。

  • ふくい木ごころネット/洪水や土砂崩れの防止

    森は、斜面をしっかり安定させるという機能を果たしています。

再生可能、多段階利用可能な資源

自然がつくった半永久的に再生産できる材料

20世紀は、金属やプラスチックの時代でした。ところが今、これらの製品を生み出す資源の枯渇が心配されています。こうした中で、私たちにとって最も身近な資源である木材が改めて見直されています。木材は、太陽エネルギーと生命力によって、ずっと繰り返し再生産することができる人と地球にやさしい資源だからです。

リユース(再利用)

住宅部材の場合、解体材の一部は再利用が可能です。

リサイクル(再生利用)

また、解体材から新たな製品(パーティクルボードなどのボード類等)を作ることができます。

熱回収(エネルギー利用)

最終的に廃棄される木材は、燃焼させ、エネルギーとして利用することができます。この場合、石油や石炭などの化石燃料と違って、地球上の二酸化炭素が増加しない(カーボンニュートラル)という特長があります。

ふくい木ごころネット/サイクル

出展:2006森林・林業・木材産業そこが知りたい

省エネルギー

加工エネルギー

木材加工時の二酸化炭素排出量は、他の建材を製造する時の二酸化炭素排出量と比べはるかに少なくなっています。エネルギーを必要としない省エネ材料です。

ふくい木ごころネット/加工エネルギー

輸送エネルギー

遠方国から運ばれてくる木材は、その輸送過程において莫大な二酸化炭素を排出します。地域産出材は、輸送エネルギーも少ない省エネ材料です。

ふくい木ごころネット/輸送エネルギー